不眠にお悩みの方の中には「布団に入ってもなかなか寝付けない」という
寝つきの悪さに悩んでいる方がとても多いようです。
ところで、眠りにつくためには私達の体温が密接に関係していることをご存じでしょうか?
人間の体温は朝起きてから徐々に上昇して日中にピークを迎えますが、
この体温は夜10時ごろから徐々に下がりはじめます。
体温が下がることで私達は眠りに入りやすくなるわけですね。
よく映画の雪山遭難シーンで「眠っちゃダメだ!」という台詞を聞いたことがあると思うのですが、
これは体温が下がると人間は眠くなることを示しています。
体温の調節は自律神経が司っていて、
夜には自律神経が体温を下げて眠りに入る準備をはじめます。
さて、この自律神経の働きに関係するものにメラトニンというホルモンがあります。
メラトニンは睡眠ホルモンの一種で、
メラトニンが分泌されると副交感神経系優位となり、
自然な眠りが誘われるようになります。
一方、このメラトニンの分泌には光が関係していると言われています。
脳から分泌されるメラトニンは光によって調節されるため、
夜遅くまで光を浴び続けていると、メラトニンの分泌低下が起こります。
ところが現代のように夜遅くまでパソコンやスマホの画面を見続け、
目の中に強い光を入れていると、
夜になっても睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、
自律神経の働きが乱れ、体温が低下しにくくなってしまうのです。
逆に夜に光を浴びなければメラトニンが正常に分泌され、
これによって体温が低下して自然に眠くなってくるわけですね。
ですので、もしあなたが寝つきの悪さにお悩みなら、
夜遅くまでパソコンやスマホの画面を見ることをやめ、
お部屋の照明を落として、光の刺激を避けるようにしてみましょう。
ランプの仄かな光の中で静かな音楽を聴くなど、
自律神経が副交感神経系にうまく切り替われるよう工夫してみるのも一つの方法ですネ。
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